代数幾何とスキーム
多項式の零点として定まる図形を、環とイデアルの言葉で代数的に扱う分野。図形と環が反変的に対応するのが中心思想。
アフィン空間と代数的集合
体 上の 次アフィン空間 。多項式 の零点集合 が図形を定める(例 は円)。多項式の集合 に対する が代数的集合で、これを閉集合とする位相がZariski位相。
代数的集合上の多項式関数 全体は環をなす。図形と環の対応:
- 既約な代数的集合(2 つに分解できない)= アフィン代数多様体 素イデアル
- 一点集合 極大イデアル
が既約 が素イデアル、という命題がこの辞書の核心。
環のスペクトラムとアフィンスキーム
点を素イデアルに置き換えて、任意の環 に対し (素イデアル全体)を定義し、 が生成するZariski位相を入れる。これがアフィンスキームで、座標環がなくても「環=幾何」を扱える枠組みになる。スキーム論は概型(scheme)の理論として代数幾何の現代的基礎を与える。
エタールコホモロジーとヴァイユ予想
通常の Zariski 位相は粗すぎてコホモロジーが乏しい。開埋め込み射をエタール射(有限型スキーム間の平坦かつ不分岐な射)に置き換えて細かい位相を作り、その上の層 からエタールコホモロジー を構成する。例 、。
動機はヴァイユ予想: 上の方程式 の解の個数をフロベニウス写像の固定点として数える問題で、ドリーニュがエタールコホモロジーを用いて解決した。さらに進んだ話題として宇宙際タイヒミュラー理論(IUT)にも触れている。
関連: ring-and-module-theory / galois-theory / point-set-topology / _moc-math