公理的集合論と基礎論
数学全体を集合の言葉で基礎づける公理系と、そこから導かれる独立性・順序構造の話題。
ZF と ZFC
ZF 公理系は一般的に使われる公理系で、述語のドメインは類(class)(すべての集合を集めたもの)。主な公理:
- 外延性(含む元が全て等しい集合は等しい)
- 空集合・無限集合の存在
- 対・和・冪・置換(既存の集合から新しい集合を作る)
- 正則性(パラドクス回避)
これに選択公理を加えたものが ZFC。選択公理は「空でない集合族から各々一つずつ選んで集合を作れる」= 。
選択公理と同値な命題
- Zornの補題:全順序部分集合が常に上界を持つ順序集合(Zorn集合)には極大元が存在する。極大元を持たないと仮定して矛盾を導く形で証明する。
- 整列可能定理
これらは選択公理と同値で、代数閉包の存在など多くの存在証明の根拠になる。
独立性
連続体仮説は「可算濃度と連続体濃度の間に他の濃度が無い」とする主張で、ZFC からは証明も反証もできない(公理系から独立)。宇宙(Grothendieck universe)はサイズの問題を回避するための大きな集合の枠組み。
順序構造と測度
- 順序集合を図示するハッセ図、join で閉じた join semilattice など順序理論の道具。
- 可測空間( 加法族)と測度は確率の基礎であり、確率論・ベイズ統計へ接続する。