公開鍵暗号と離散対数系
公開鍵で暗号化し秘密鍵で復号する暗号方式。安全性は素因数分解や離散対数の困難性に依拠する。古典的だが準同型暗号やゼロ知識証明の土台でもある。
離散対数問題 (DLP)
巡回群 と から を求める問題。多項式時間では解けないと仮定する。判定版の DDH 仮定は と乱数を区別できないという仮定で、多くの方式の根拠。
Diffie-Hellman 鍵共有 (DHKE)
大きな素数 と生成元 で、Alice が 、Bob が を交換し、それぞれ を共有鍵とする。盗聴者は から を多項式時間で計算できない。群として ()や楕円曲線上の有理点群(位数 )を使う。軌道が小さい群は線形に DLP が解けてしまうため不可。
ElGamal 暗号
DLP ベースの公開鍵暗号。 を公開鍵とし、暗号文 、復号は 。乗法準同型性を持ち、lifted-ElGamal は加法 1 回だけの SHE になる。
Paillier 暗号
合成数剰余の困難性に基づき、加法準同型性を持つ公開鍵暗号。暗号文同士の積が平文の和に対応するため、秘密集計・電子投票に使われる。
RSA
素因数分解の困難性に基づく。鍵生成・暗号化の仕組みは典型的だが、Common Modulus Attack など多数の攻撃が知られる(CTF 文脈での攻撃は別ページ参照)。素因数分解の高速アルゴリズムとして一般数体篩法 (GNFS) がある。
発展
- 双線型ペアリング: 3 つの群上の双線形写像。zk-SNARK や ID ベース暗号の基盤。
- ID ベース暗号: 公開鍵を ID(メールアドレス等)から導出する方式。
関連クラスタ: _moc-crypto