認知バイアスと論理の誤謬

判断を歪める心理的バイアスと、議論を誤らせる論理の罠の集約。

バイアス・心理効果

  • 生存バイアス: 成功して生き残った事例だけを見て、脱落した事例を見落とす偏り。「苦労は若いうちに」式の経験則にも潜む。
  • 酸っぱい葡萄理論: 手に入らなかった対象を「どうせ価値がない」と貶めて自己正当化する心理(イソップ物語の狐が由来)。
  • 過剰適応: ある環境に合わせて自身の行動・考え方を変える程度が度を超えた状態。

社会・組織の法則

  • 割れ窓理論: 1枚の割れた窓を放置すると割られる窓が増え、いずれ街全体が荒廃する(ジョージ・ケリング提唱)。小さな無秩序の放置が連鎖する。
  • 自転車置き場の屋根の色理論(パーキンソンの凡俗法則): どうでもいい簡単なことほど議論が白熱してしまう。本質的でない論点に時間が吸われる罠。
  • 収穫逓減(の法則): 固定入力のある生産系で、可変入力がある点を超えると入力増が出力増に結びつかなくなる。投入コストだけが増大していく。

論理の誤謬

  • 相関と因果の誤謬: 相関を因果と取り違える。因果関係の逆転、第三の交絡因子(夏 → アイスクリーム売上と水死者数)が典型(詳細は criminal-law-causation)。
  • 空虚な真: が偽のとき全体が真になる(前件が偽なら命題は無条件に真)。
  • 詭弁の型: 多数派だから正しい/反語で逆を問いかけ暗に主張/根拠を示さず「それは詭弁だ」と封じる/他の可能性を無視して結果の一つだけを原因と断じる/論点ずらしを即座に指摘する。

言語の摩耗

  • 引用クリシェ: 乱用の結果、本来の力・目新しさを失った常套句・決まり文句。シチュエーションや筋書きの技法、修辞技法など記号論的「サイン」全般に拡張され、否定的文脈で使われる。

関連: _moc-misc-other / learning-methodology